海外旅行ではクレジットカードを持って行くのが当たり前になっていますが、海外での利用ではさまざまな手数料が発生することをご存じでしょうか?
「クレジットカードを使えば現金両替よりお得」とよく言われますが、それは必ずしも正しいとは限りません。
カード会社の為替レートや海外事務手数料の仕組みを知らずに利用すると、思った以上に損をしてしまうこともあります。
この記事では
「海外でクレジットカードを利用する際に発生する手数料」について詳しく解説し、賢くお得に使うためのポイントを紹介します。
実は色々取られている?
海外でクレジットカードで支払いをすると実は様々な手数料が取られている。
元の値段に対して
★国際ブランドによる為替レートで計算
VISAとかMastercardといったブランドの利益分である。
★海外事務手数料
カード発行会社のもうけとなる手数料
詳しく見て行こう
1. 国際ブランドによる為替レートの違い
クレジットカードの決済では、国際ブランド(VISA、Mastercard、JCB、AMEXなど)が定めた為替レートが適用されます。
【主要ブランドの為替レート(目安)】
国際ブランド | 為替手数料 |
---|---|
VISA | 1.53% |
Mastercard | 1.57% |
JCB | 3.11% |
AMEX | 非公開 |
レートの違いは毎日変動しており、同じ金額を決済しても国際ブランドによって最終的な請求額が変わることがあります。
1ドル=150円だった場合
VISAだと150×1.0153=152.29円
で計算することになる
100ドルの買い物で15,229円
少しに感じるが支払い額が大きくなると比例して結構な金額になる。
ポイント
クレジットカードを複数枚持っている場合は、レートの良い国際ブランドを選んで決済するとお得です。
2. 海外事務手数料とは?
海外でクレジットカードを利用すると、通常、現地通貨で決済が行われます。
この時、クレジットカード会社は、決済された現地通貨を日本円に換算する必要があります。
この換算処理を行う際に、クレジットカード会社は事務手数料を徴収します。
これが海外事務手数料です。
手数料の計算方法
国際ブランドが定める基準レートに
カード会社の海外事務手数料率を上乗せした為替レートで日本円に換算されます。
海外事務手数料は
一般的に利用金額の数%で計算されます。
ポイント
例えば、海外事務手数料が2%の場合
10,000円相当の現地通貨をクレジットカードで購入した場合
200円の海外事務手数料がかかる。
クレジットカード会社ごとに手数料は異なる
カード会社 | ブランド | 海外事務手数料 |
---|---|---|
三井住友 カード | Visa Mastercard | 3.63% |
楽天カード | Visa Mastercard JCB AMEX | 3.63% |
セゾン | Visa Mastercard JCB AMEX | 3.85% |
JCBカード | JCB | 3.63% |
エポスカード | Visa | 2.20% |
イオンカード | Visa Mastercard | 1.60% |
アメリカン エキスプレス | AMEX | 2.00% |
2025円5月地点
楽天カードのVISAで支払いをすると
VISAの為替レートで計算して3.85%の海外事務手数料かかるということになる。
対策
海外事務手数料を抑えるためには、以下の方法が考えられます。
手数料の安いクレジットカードを選ぶ
各社の海外事務手数料を比較し、手数料の低いカードを選びましょう。
現地通貨を事前に用意する
現地通貨を事前に両替しておけば、クレジットカードの利用を減らすことができます。
海外利用に特化したカードを選ぶ
海外利用に特化したカードの中には
海外事務手数料が無料のもの
ポイント還元率が高いもの
などがあります。
海外旅行の際はクレジットカードの海外事務手数料について事前に確認しよう。
3. DCC(Dynamic Currency Conversion)に要注意!
海外でクレジットカードを使う際
レジで「日本円で支払いますか?」と聞かれることがあります。
これは
DCC(Dynamic Currency Conversion)という仕組み
現地通貨ではなく日本円で決済する方法
DCCは損
DCC(Dynamic Currency Conversion)は、一般的に5%~7%ほどの手数料が上乗せされることが多いです。
例えば
1ドル=150円で100ドルの支払いをすると、DCCを利用すると以下のようになります。
通常のクレジットカード決済(3.63%の手数料適用)
100ドル × 150.5円 × 1.0363 = 15,596円(VISAの場合)
DCC適用(手数料5%の場合)
100ドル × 157.5円 = 15,750円(手数料込みのレートが適用)
DCC適用(手数料7%の場合)
100ドル × 160.5円 = 16,050円(手数料込みのレートが適用)
かなり割高
DCCを利用すると、通常のカード決済よりも150円~450円ほど高くなる計算になります。
一見便利そうですが、DCCは手数料が高く、通常のクレジットカード決済より 割高になる ケースがほとんどです。
特に、高額な買い物ほど損失も大きくなるので、DCCは避けるのが賢明です。
注意ポイント
「日本円で払いますか?」
と聞かれたら
必ず「いいえ(No)」と答えて現地通貨で決済しましょう!
4. ATMで現地通貨を引き出す場合の手数料
クレジットカードのキャッシング機能を使って海外ATMで現地通貨を引き出すこともできます。
ただし、以下の手数料が発生します。
ATM利用手数料
110~220円(カード会社やATMによる)
キャッシング利息
年利15~20%(日割り計算)
注意ポイント
キャッシングは短期間の利用なら両替より有利な場合もありますが、すぐに返済しないと高額な利息が発生するので注意しましょう。
5. 海外旅行でクレジットカードをお得に使うコツ
メインで使うカードは2種類だけ
VISAかMastercardのどちらか
他は為替レートが高いので基本支払いに使わない。
海外事務手数料を確認する
カード発行会社ごとに手数料が違う。
例えば
- セゾン=3.85%
- イオン=1.6%
どのカードを旅行中に使うかあらかじめ考えておくべきだ。
サービスが充実したカードを使う
手数料はとられるけど便利さや安全性を考えるとクレジットカードで支払いをするべきだ。
費用は仕方ないので、付属のサービスを受けることで良しとするのだ。
チェックリスト
- 海外旅行保険付きのカード
- ポイントの還元率が良いカードにして少しでも戻りを期待
- 国際線手荷物宅配サービス
DCC(日本円決済)を避け、必ず現地通貨で支払う
メリットは全くないので現地通貨でお支払いするべきだ
まとめ
海外旅行ではクレジットカードが便利ですが、手数料の仕組みを知らないと知らず知らずのうちに損をしてしまいます。
特に、
- 国際ブランドごとの為替レートの違い
- 海外事務手数料の有無
- DCCによる日本円決済の罠
あとで請求を見て「なんでこの金額?」とならないように理解しておくことが重要です。
これらのポイントを押さえれば、無駄な手数料を避け、お得に海外旅行を楽しむことができます。
ぜひ次回の旅行で活用してください!