リュックを探していたら、ほとんどの場合ポリエステルかナイロンで作られいました。
しかし、ポリエステルとナイロンは私たちの生活にすごく入り込んでいますが、これらの違いが良くわかりません。
見た感じもどっちの繊維でできているか素人の目にはその違いは非常に分かりにくい。
ポリエステルとナイロンを比べてみました。
化学繊維の特徴
ポリエステルもナイロンも化学繊維と呼ばれる石油由来の樹脂を糸にしたものです。
そのためどちらにも化学繊維の特徴があります。
非常に強い
もともとの原料が樹脂なのでとても硬い。
それゆえ繊維にして生地となったらすごく強い。
擦れや引っ張りに対する強度がすごい
濡れても強い
生地って濡れたときと乾いているときで強度が変わったりします。
繊維の中に水が染み込まない化学繊維は濡れても強度に変化が起こらない。
そのためカッパに使われたりする。
カビや虫食いしない
化学繊維100%素材は樹脂でできているので栄養がないためカビが生えません。
食べることができない素材なので虫食いなども起こりません。
ただし、付着した汚れにカビが生えてシミになるとかは考えられますね。
薬品・海水・油に強い
それぞれの繊維で弱点と言える薬品はありますが、天然素材と比べるとナイロンもポリエステルもかなり薬品に対して強いです。
変形や変色に強い繊維と言えます。
熱や炎に弱い
原料が石油由来なだけに、天然の素材である綿や麻などと比べるとどうしても燃えやすい。
熱の面でも、高温でアイロンとかかけられません。
静電気が起きやすい
樹脂でできている繊維は水分をほとんど吸わない。
とても乾燥しているので摩擦が起こるとどうしても静電気がたまってしまう。
化学繊維のイメージでもありますね。
ポリエステルとナイロンの違い
ポリエステルは世界で最も生産量が多い繊維です。
強くて扱いやすく、そのうえ安い繊維だからです。
摩擦に強い
どちらの繊維もかなりの強さがあるが、ナイロンは摩擦に対して無類の強さがあります。
ナイロンは表面がツルツルしているうえに硬いのが要因ですね。
比較してもナイロンの方が強靭であると言えます。
伸縮性
繊維自体に伸びがあるのがナイロンです。
ゴムのように伸びるわけではないですが、引っ張ると元に戻ろうとします。
これが外側からの力を受け流す強さのひとつとも言えます。
ポリエステルは伸びないのですが、それゆえに洗濯しても伸び縮みなど起こらないので型崩れしない良さがあります。
質感や色見
ナイロンは光沢感のある素材ですが、上品な光沢感というよりはビニールに近い光沢感なので若干安っぽいイメージを受けてしまいます
ただ、染めやすく鮮やかな発色が出せるのは魅力です。
ポリエステルはツルツルとしていて光沢のある素材ですが
- 鮮明な色
- 濃い色
に染色すること難しい素材で特に深く美しい黒を表現することが難しい。
耐火性
どちらも燃えないわけじゃないけどナイロンは難燃性。
頑張って燃やさなきゃ燃えない。
それに対してポリエステルは燃えやすい。
火の粉で穴がある可能性もある。
どちらも燃えた部分は黒い樹脂の塊ができてしまう。
柔らかさ
- 肌触りの良さ
- 生地の柔らかさ
という点ではポリエステルの方が優れています。
ナイロンはしっかりとコシがあり、硬いイメージかもしれません。
紫外線による変化
さまざまなものに影響を与える紫外線。
ポリエステルは紫外線に強く、変色や強度の低下が起こりません。
強靭なナイロンも紫外線を浴びづつけると黄色く変色するし、劣化も起こります。
変形しにくさ
形を保つという意味の変形ですが、型崩れやシワになりにくいのがポリエステルです。
ちゃんと元の形に戻るのでナイロンよりもそこは優秀。
耐熱性
熱に対してはポリエステルの方が若干強いです。
弱のアイロンならかけられる。
高温でかけるとその部分は軟化して平面化するのでテカってしまう。
どちらも言うほど熱に強いとは言えないので、乾燥機にかけてしまうと変形や強度低下など起こるので使ってはいけない。
速乾性
ポリエステルは非常に吸水性がないので、繊維の中に水がほとんど入らない。
濡れているのは生地表面ということになるので乾きやすい。
どちらも非常に乾きやすいが、速乾性ではナイロンよりもポリエステルが優れています。
ポリエステルとナイロンどっちがいいの?
素材としての強度はナイロンの方が強靭ですが、変形のしにくさや耐熱性、紫外線の劣化に有利なのではポリエステルです。
どちらも非常に強くて耐久性に差はほとんど感じられません。
また、どちらも加工がしやすく、防汚剤が添加されていたり、防水材を塗布することができたりと、その性能は加工次第でパワーアップします。
両方とも新たな技術によって日々進化しているので、どちらが良いとも言えないし、質感も私たちが見てはっきりとどちらとわかりません。
参考:リュックの素材選び!ポリエステルの特徴と注意点?洗ってもいいの?
まとめ
どちらの生地も優れていて、見た目の差もあまりない。
しかも、特殊な加工を施せるので弱点である熱にも強くできるし、紫外線だってUVカット加工することで防げる。
染色の技術も日々進歩しているので、キレイな色を出すことが可能になっています。
私たち素人が選ぶ基準は、本質的に変わらない部分が決め手です。
摩擦に確実に強いのはナイロン
価格が安くて柔らかな質感はポリエステル
このような認識でいいと僕は答えを出しました。